縮毛矯正は仕上がりの見た目、綺麗さとは裏腹に、髪の毛への負担はトップクラスな施術です。
そんな、縮毛矯正をしているのに他の薬剤施術をして髪の毛は大丈夫なのだろうか?
そんな疑問をお持ちの方も、いらっしゃるのではないでしょうか?
結論から言ってしまうと、
「きちんとした手順と適切なサイクルを作れば問題なく両方とも出来ます!」
今回は、その部分にフォーカスを当てて解説していこうと思います。
・縮毛矯正×カラーリングをする順番
・縮毛矯正×カラーリングは同時に出来るのか?
・縮毛矯正×カラーリングは傷むの?
・縮毛矯正×カラーリングをする上での注意点
Contents
縮毛矯正とカラーはどちらを先にやるべき?

どのくらい後に次の施術を行うかなどにもよるのですが、
基本的には、縮毛矯正を先にやる事をオススメしている事が多いです。
これに関しては、先に回す事のメリットとデメリットがそれぞれ存在するので詳しく解説していきますね。
縮毛矯正を先にするメリットとデメリット
一番に挙げられるのが、
「カラーリングの褪色(たいしょく)を防げる」ことです。
縮毛矯正の髪を柔らかくする薬剤(1剤)には、カラーリングで染めた色素を外に出してしまいやすい副作用があるんです。
先に、カラーリングをしてから縮毛矯正をかけてしまうと、せっかく綺麗な色に染まった髪の毛の色が抜けてしまい、明るくなって色味も抜けてしまう。
といったデメリットがあります。
また、カラーリングの中の成分(アルカリ)が髪の毛の中に残っている事によって縮毛矯正の薬剤と反応し、暴走してしまう可能性もあります。
特に、ホームカラーなどで染めている方などはその可能性が高く、当店では万が一の事も考え、カラーリングの成分が抜けるまで縮毛矯正の施術を延期させてもらうケースも。
カラーを先にするメリットとデメリット
カラーを先に行う事によるメリットもあります。
それは
「髪の状態が均一に近い状態で縮毛矯正が出来る」ことです。
カラーリングの後に数ヶ月が経ち、根本が伸びてくる。
その状態というのは、言うなれば髪のダメージがムラになっているんです。
例
・伸びてきた黒い髪の毛が100点
・その下の髪の毛はカラーリングによる−20減点で80点
・そのさらに下は前の縮毛矯正もあるので–60減点で40点
このような状態になっている場合、100点の部分と80点の部分で違う薬剤を使って塗り分けたり、境い目を気をつけたりなど、施術の難易度が上がってしまい技術力や経験が必要になってきます。
根元のカラーリングを先にしてあげる事によって、ダメージの境い目をなくし80点を均一に作ってあげる事によって、縮毛矯正でのリスクを減らす事が出来ます。
色味にこだわらない「リタッチ」で毛先に合わせるカラーリングなどをしている方には、カラーリングを先にする事をオススメする事もあります。
どれくらい期間をあければいい?
基本的に理想としては2週間ほどあけて施術をするのが望ましいです。
縮毛矯正をかけた後は髪の毛の状態が不安定になっており、それが安定するのに2週間ほどかかります。
また、同様にカラーリングの成分(アルカリ)が抜けて縮毛矯正をリスク無くかけられるのも、2週間ほどが目安です。
同時施術は出来ない?
前述したとおり、先に縮毛矯正をした後、2週間ほどあけてカラーリングをする事が理想です。
ですが、時間の事情や止むを得ない事情がある場合は、
使っている薬剤や技術力にもよりますが、基本的に同時施術も可能です。
ただし、希望するのがハイトーンやブリーチなどの場合は、リスクなどの兼ね合いから別日に。
髪の毛の状態によってはお断りする形になってしまう場合もあります。
実は、基本的に薬事法により縮毛矯正とカラーリングの同時施術は禁止されています。(一部の薬剤を除く)
ただ、この部分が比較的に曖昧なルールになっており、クーポンサイトなどの色々なサイトを見ても、当たり前のように縮毛矯正とカラーのセットメニューが存在します。
そういった意味でも、グレーゾーンな部類で割と判断しづらく、お店によっても賛否がわかれるデリケートな話題でもあります。
縮毛矯正×カラーをする上で覚えておきたい事

縮毛矯正の後のカラーで明るくしたい
縮毛矯正をした髪の毛はアイロンでの熱が加わる(熱変性という)事により、普段より髪の毛の色が明るくなりづらくなります。
加えて、元々の髪がしっかりしている人(キューティクルが厚い)も明るくなりづらい原因になります。
こういった場合は、単に10トーンにしたくて10トーンの薬剤を塗ったとしても、
8トーンやもしくはそれ以下のトーンまでしか明るくならないんです。
それも考慮した上で、希望のトーンになるようカラーを選択するのですが、カラーリングが明るくなる薬剤を使えば使うほど、髪の毛に対する負担も増えていきます。
この負担に耐えられるか否かは、その髪の毛の体力によるので、美容師さんの毛髪診断によって耐えられなそうだと判断された場合は、お断りされてしまう事もあります。
色が入りづらくなる、染まりにくくなる可能性がある
縮毛矯正で髪の毛を熱変性させる事によって、色が入りにくくなる場合もあります。
髪の毛と主成分(タンパク質)が同じ「卵」を例にして解説をすると、
生卵を溶いて、醤油を入れて作る卵かけご飯。
この際は、生卵と醤油がしっかり混ざり合っています。
しかし、熱変性(目玉焼きにする)をする事によって、
目玉焼きの上に醤油をかけても、卵と同化する事はなく、表面上に乗っかるような形になりますよね?
これが髪の毛でも起こっていると言うと語弊があるんですが、イメージとしてはこれに近い感じになり、
カラーリングによって色素を入れても、定着してくれる量が減ってしまい、色味を感じにくくなる。といった可能性があります。
熱の力のさじ加減でもあるので、ツンツンなストレートになっていればいるほど、その可能性は高いと言えますね。
単純に傷む?
縮毛矯正とカラーリングはどちらも薬剤を使った施術。
多少なりとも髪の毛に負荷がかかることは避けられません。
また、当たり前ですが縮毛矯正もヘアカラーも一度で永久的に持つわけではなく、定期的に美容室で行うメニューです。
それを考慮すると、一回一回の施術で少しでもダメージを軽減し、綺麗な髪の毛をキープする事がとても重要になってきます。
加えて、いくらケアをしていたとしても、
毎回毎回、毛先までカラーリングをしたりして髪の毛を減点させていったりしてしまうと、劣化を感じる原因となります。
色味を楽しむ時と、ケアに専念してリタッチだけにする時を作ってあげるなど、綺麗に保つサイクル作りも重要になってきます。
ブリーチとの並行は特に注意
美容室のメニューの中で、No.1とNo.2といっても過言ではない組み合わせの縮毛矯正とブリーチ。
この二つの共存は不可能とは言いませんが、最高峰に技術力と知識力を必要とします。
完璧に髪の状態を見極めて、ストライクゾーンの限りなく狭い状態にアジャストする事によって成立する技術です。
普通に明るくする以上に、髪の毛に負担がかかることは間違い無いので、この場合も髪の毛の残り体力次第になってきます。
この人なら任せられる!という美容師さんを見つけられたら、相談してみましょう。
もちろん、いかに技術力があっても髪の体力が耐えられないなど技術的に不可能な場合もあります。
縮毛矯正×カラーの後は、ケアをしっかりと

決まり文句のように聞こえてしまうかもしれませんが、やはり施術後のケアは重要になってきます。
大切になってくること
・洗浄力の高いシャンプーを選ばない
・内部までしっかりと届くような保湿する(トリートメントやオイルなど)
・なるべく早く、しっかりと乾かす
・日常に起こりうる、外的なダメージ(紫外線、摩擦など)を予防する
などの事を気をつける事により、縮毛矯正とカラーリングをした髪の毛でも綺麗で艶やかな状態を保てる秘訣になります。
・縮毛矯正とカラーリングは共存できる
・基本的には縮毛矯正を先にしよう
・ダメージにはなるが、その後のケア次第で劣化を感じずにいれる
・明るくしたい、色味にこだわりたい人は注意が必要
今回は、以上になります。 それでは良い美髪ライフを♪