最近はテレビの影響もあり、至る所で聞くようになった【髪質改善】というネーミングのメニュー。
名前だけ聞くと、とても良さそうに聞こえるけど一体何をするメニューなんだろう?
トリートメントとは何が違うの?
そういったお声を実際に頂くことも多いです。
今回はその疑問を解説していこうと思います。
Contents
そもそも髪質改善の定義とは?
先に結論から言ってしまうと、
「この薬を使っているから髪質改善」 「この工程だから髪質改善」
と言った明確な区分は特に無く、
その美容室によって行なっている内容がそれぞれ違うので美容師側からでないと何をしているのか分からないメニュー
というのが全て。
勿論、全てを説明して行なっている美容室が大多数だとは思うのですが、中には何も説明を受けずに何となく良さそうだからやってみたというお客様がいるのも事実。
髪に良いことしてるんだから大丈夫?
果たして本当にそうなのでしょうか…?
髪質改善は大きく分けて3種類
①空洞化した毛髪内部をケラチンなどで穴埋めし、流出を防ぐ為のコーティングなどを行う
②空洞化した毛髪内部を酸で穴埋めし、髪の中に新たな結合を作り内部の流出を防ぐ
③微量の還元剤を使って毛髪内部の構造を変化させ、質感を向上させる
あえて小難しく書いてみました。
いかがでしょうか?
こうやってみると何やら凄い事をしてそうな雰囲気が漂ってくるのですが
聞き馴染みのある文字に変換すると、
①トリートメント
②酸性トリートメント
③縮毛矯正
そう。たったこれだけ。
使っているお薬、工程、処理方法などは様々あれど髪質改善とは、ほぼこの3パターンのどれかを行なっている施術になります。
トリートメントのメリット、デメリット
メリット
・髪に負担が無く、健康な手触りを演出できる
・日常生活において起こるであろうダメージ(摩擦など)を軽減出来る
・デメリット
・持続性が悪い(1〜3週間ぐらい)
・コーティングが強すぎると逆に髪に負担になる
酸性トリートメントのメリット、デメリット
メリット
・従来のトリートメントよりも持続性が良い
・少しの癖であれば伸びたように感じる
デメリット
・カラーの色落ちの可能性がある
・特有の香りが残る
・技術者の技量が出る
・履歴や使い方によっては後々の施術に影響が出る可能性がある
縮毛矯正のメリット、デメリット
メリット
・持続性が半永久的
・構造自体を変えるので、手触りや見た目の実感が得やすい
デメリット
・技術者の技量の差が如実に出る
・履歴や使い方によっては後々の施術に影響が出る可能性がある
イメージとしては
トリートメントと縮毛矯正の中間辺りに酸性トリートメントが位置している感じでしょうか。
酸性トリートメントと縮毛矯正は施術者の経験値によっての技術差が大きく出てしまうので、髪質改善と謳われていても当然仕上がりのクオリティは変わってきます。
内容を理解せずに施術される恐怖
上で記載したように、各々の施術にはメリットとデメリットが存在します。
僕自身も3パターン全てに対応できるようにしていますが、状態や髪質、ライフスタイルによって何をチョイスするかは十人十色です。
ですが最低限、自分がどのような施術を受けるのか理解する事は大切にしなければいけません。
長く綺麗に伸ばしてパーマをかけるのが目標なのに(たとえ凄い弱い薬だったとしても)知らずに矯正をかけられていた。その後、別のお店でいざパーマをかけたら全くかからずダメージだけが残った…
何て事も実際に起こっている現状。
美容室ジプシーで色々渡り歩いている方などは特に注意が必要です。
せっかく綺麗に伸ばした髪もダメージによって失うのは一瞬です。くれぐれもお気をつけ下さい。
・髪質改善に定義は存在しない
・内容は主にトリートメント系か縮毛矯正
・施術前には何をするのかしっかり確認を
以上になります。
少しでもお役に立てたら幸いです。それでは良い美髪ライフを!